捻挫編



 今日は少し仕事に余裕があるのでメディカル情報第2弾、「足首の捻挫」について少しお話します。
 まあスポーツしてる人であれば,1度は経験あるのではないでしょうか?


 普通足首の捻挫というのは足首を内側に捻って(内反:ないはんするといいます)外側のくるぶしについている靱帯を傷めることをいいます。
もちろんその反対もあるんですが、ここでは一般的なお話を...
 

 外側のくるぶしっていうのは腓骨(ひこつ)という骨の端っこなんですが、
足関節の外顆(がいか)という言い方もあります。
ここには前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい:ATF)と踵腓靱帯(しょうひじんたい:CF)という2つの靱帯がひっついています。
捻挫というのは主にATFを傷めることをいいます。
靱帯がのびるというふうな表現をよく使いますが、正しくはのびることはなく、
部分的な断裂ですんでいるか、完全に切れてるかということです。
 外顆の下方からかかとの外側まで真っ青に内出血するような場合がありますが、
そのばあいはATFもCFも完全に断裂している場合がほとんどですが、
殆どのケースでは外顆のやや前方がこんもりと腫れ上がり、
押さえると痛くて足をついて歩くと痛い...という程度だと思います。

 腫れ上がるのは靱帯が部分的に断裂し、断裂部からの出血で腫れ上がるわけです。
たいしたことないと自己判断できれば、そのままスポーツ活動を再開してもかまいませんが、
できれば中断し、十分氷で冷やすことがまず第一です。
ここんところがいろんな看護婦さん、ましてやお医者さんですらすぐに湿布はったりすることがありますが、
断じて外傷直後に湿布を貼ってはいけません!!よけいに腫れ上がりますよ〜!
大昔から、外傷直後の基本処置としてRICE処置というのがあります。
これはスポーツに携わる人は知っておいた方がいいと思います。

R:rest ; 局所安静
I:icing ; 患部を充分に冷却すること。(場合によっては6時間以上冷やすことが必要な場合もあります)
C:compression ; 患部を包帯などで強めに圧迫すること。
E:elevation ; 患部を心臓よりも高い位置に挙上しておくこと。


この基本処置が充分になされておれば、捻挫ごときがそうそう長引くことはありません。
普通に歩いたり、ジョギング程度で痛みが出るようなら、捻挫用の装具が整形外科で処方されることもあります。
ギプスで固められるということもありますが、僕は基本的にはギプスは不要であると考えています。
 急性期の腫れが落ち着いたら(2日ぐらいかかることもあります)湿布張ってもかまいません。
後は6週間程度の装具装着が必要かもしれませんが、装具したままスポーツ活動に復帰して大丈夫です。
たまに痛みがぶり返すこともありますが、装具でがんばりましょう!


 では部分断裂ではなく、完全に切れた場合はどうするか?
基本的には上に書いたような治療でオッケーなんですが、医者によっては手術をすすめる場合もあります。
ここんところが難しいんですが、手術をしてもしなくても最終的な治療成績には統計学的な有意差はありません。
治る早さにも有意差はありません。
スポーツ活動への復帰は手術をしたほうが確実に遅れます。
手術をしなかった結果、足首がぐらぐらになり靱帯再建術を受けなければならない場合も0ではないんですが、
ごくごくまれなケースです。
 手術を受けるためには入院も必要ですし、術後は1ヶ月程度のギプス固定、
さらにギプスをはずしてからは足首の可動域訓練(うごかす練習!なかなか正座とかうんこすわりができるようにならない!)
を含めるとスポーツに復帰するには2ヶ月以上かかります。
どちらの治療を選ぶかは今の時代、患者さん自身に決定権があります。


 何か困ったことがあるようなら遠慮無く私にご相談下さい。では今日はこんなところで...

 もし、あんなことやこんなとこが知りたいというようなリクエストがあれば遠慮無く私にメールいただければ幸いです...
では日々の練習・試合に怪我のないようにがんばりましょう!





 戻る


























SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送